28歳脱サラ男の世界放浪記

世界中の人に幸せを聞きながら旅をしています。

アメリカ横断 8日目 -死ぬかと思った-

Hitchhiking from Florence KY

World Travel: Day 102

U.S: Day 8

Hitchhiking and wild camping from coast to coast in United States with Shimpei Yabe

 


世界放浪102日目

アメリカ横断8日目

 


バス停での快適な眠りから覚めると、外は雨だった。

 

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天気予報を確認すると1日雨。

 


最悪だ。

 


濡れたくない。

 


寒い。

 


葛藤と戦いながらマックへ。

 


もはや日課です。

 


携帯を充電して、コーヒーを飲む。

 


本当はオーガニック志向の生活がしたいんですよ。

 


日本にいたらファストフードなんて滅多に食べない。

 


しかし旅の最中。

 


生き延びるためには仕方がない。

 


毎日ありがとう。Macdonald!!

 


中心地まで離れすぎていたのでバスを使う。まぁオハイオ内なのでいいのですよ。

 


シティセンターに到着すると雨が止んでいた。

 

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気を取り直してキックボードで州を跨ぐ。

 

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オハイオ州からケンタッキー州へ。

 


ついにきたぜー!!!

 


ヨーロッパの国境越えに近い。

 


橋を渡ったらケンタッキー州だった。

 


高速の入り口のガソリンスタンドで休憩。

 


行き先ボードを書いていると、一台の車が近寄ってきて、ご婦人がピザを持って登場した。

 

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“余っちゃったんだけどいらない?”

 


貰えるもんはもらっとけ。

 


“是非ください”

 


ホームレスと勘違いされたのかピザ4切れを頂いた。

 


そういえば僕らはホームレスだった。

 


アメリカに家なんてないし、キャンプ生活だし、仕事辞めたし。

 


なんだホームレスじゃないか。

 


旅人って響きはカッコイイ(と僕は思っているんですけど)けど実態はただのホームレスニートなんですよね。

 


自分で言っていて悲しくなってきた。

 


まぁでもやりたい事やる為には犠牲が必要なんですよ。多分。

 


幸せだからオールオッケー!!

 


シンペイとヒッチハイクの場所を相談すると、

かなりのグレーゾーンを提案してきた。

 

僕は心配症なので、まじかー、、


でもそこしかない。

 


ヒッチハイカーとしての嗅覚は流石なもんだと感心しながらヒッチハイク開始。

 


反応が良いねーケンタッキー!!

 


開始10分で1台目が見つかる。

 


ケイとズィーの親子だ。

 

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彼女達にオハイオでの苦い経験を話すと。

 


オハイオの警察はヒッチハイカーが大嫌いなのよ。人も最悪。私はオハイオは嫌いだわ。でも安心して。ここから西は人はみんな優しいわ。西へ行けば行くほどよ”

 


女神か!!

 

 

 

やっぱりそうだったんだ。

 


完全に合点がいった。

 


人ははヒッチハイカーに慣れていなく、警察は異常にヒッチハイカーを嫌っている。

 


そもそもヒッチハイクをしようとする多くの人々はただの移動手段としてヒッチハイクをしている。

 


僕達のような地元の人と交流する手段として、敢えてヒッチハイクをしている人は圧倒的に少ない。

 


それに加えて、ヒッチハイカーを装った犯罪が表に立ち過ぎて、アメリカでのヒッチハイクは危ないという共通認識が出来上がっている。

 


警戒されても当たり前だ。

 


それでも乗せてくれる人は絶対数いる。

 


彼女達に僕達の計画(ヒッチハイク横断+キャンプ生活)を話すと。

 


“That’s so cool”

 


“You guys are amazing”

 


と連呼してくれた。

 


幸先の良いケンタッキーでのヒッチハイクをしてかなり気持ちが上がってきた。

 


Florence近くのガソリンスタンドで降ろしてもらい、再開。

 


少し移動して高速の入り口へ。

 

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僅か15分で2台目

 


レンディだ。

 

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とても陽気なアメリカ人のおじちゃん。

 


昔日本語を勉強していた事があるらしく、話が弾む。

 


アメリカのことも教えてもらった。

 


アメリカには各州に異なったルールのアーミーのようなシステムがあり、彼らが国を守り、日本など諸外国に派遣されている軍人はあくまでアメリカの外での活動に限られており、国内での活動はできないらしい。

 


知らなかった。

 


しばらく話した後

 


“お腹は空いてる?もちろん僕の奢りだ”

 


と言い、本場のデニーズに連れて行ってもらった。

 


“なんでも好きなものを頼んでよ”

 


なんでこんなに優しいのアメリカ人。

 


お言葉に甘えまくりでお腹いっぱい食べさせてもらった。

 

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ローストビーフだ。


このデニーズがあるジャンクション周辺が彼の家なのだが、なんと100kmも離れたLexington まで送ってくれるという。

 


なんでこんなに優しいのアメリカ人。

 


感謝感謝。

 


Lexington を少し通り過ぎたの高速の入り口で降ろしてもらい、ヒッチハイクを再開。

 

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うーーーん。

 


田舎!

 


全然車通らない。

 


まぁでもやるしかないよね。

 


気長に待とう。

 


音楽を聴きながら笑顔でコミュニケーションをとる。

 


なかなか止まってくれない。

 


まぁ今日はすでに素晴らしい人との出会いがあったから、バランスを考えるとこんなもんかと思っていたら、

 

 

 

こんなもんじゃなかった、、、

 

(※ここから先不快な表現を含みます。気にしないよという方だけ先に進んでください。)

 

 

 

 

 

 

しばらくして一台の車が止まりました。

 

 

 

僕達はその車になんの疑いもなく駆け寄る。

 

 

 

黒人ドライバーに挨拶をして交渉を始めた。

 


そしたら直ぐにシンペイが

 

 

 

“セイゴさんこいつヤバイっす。やめましょう”

 


僕もすぐに気がついた。

 

 

 

彼の右手が握っていたもの。

 

 

 

彼の下半身のアレだ。

 

 

 

剥き出しのアレをニコニコしながら上下に動かしている。

 

 

 

きっしょーーーーーー!!!

 

 

 

まじかこいつ!

 

 

 

すぐさま

 


“止まってくれてありがとう。僕らは大丈夫です。”

 


と断りを入れて立ち去る。

 

 

 

しばらくして車は立ち去った。

 


ヤバかったー!!!

 


しばらくその話で持ちきりでヒッチハイクを再開した。

 


15分くらい経っただろうか。

 


もう一台止まってくれたのだが、見覚えがある、、、

 


シンペイは車の方に向かっていたのだが、僕は気が付いた。

 


アイツだ!

 

“おいシンペイ!待った!ヤバイ!”


戻ってきやがった!

 


いやいやこれはヤバイ!怖い!

 


恐る恐る近づき確認するとやっぱりアイツだ。

 

 

 

逃げた。

 


何されるかわからない。

 

おかしな奴は何するかわからない。

 

銃を持ってたらどうしよう。

 

気が動転した。


車から距離をとった。

 


一方通行だから戻ってこられない。

 


しばらくすると彼は立ち去った。

 

 

 

ヤバイヤバイヤバイ。

 

 

 

これまた戻ってくるぞ。

 


早くここから移動しないと。

 


すがる思いで全力でヒッチハイクをするとすぐに次の車が止まってくれた。

 

 

 

Are you guys safe? 

You don’t have guns ?

 


警戒心の塊だ。

 


必死に安全だということを説明し、車に乗せてもらった。

 

やはりヒッチハイクは危険だというのが共通認識なのだら。


彼はマイケルベトナム生まれのアメリカ人。

かなりのイケメンだ。

 


彼に先程の事件を説明すると。

 


What!!!!!????

Are you guys ok??

Did you call police? 

This is very baaad!!

なんだって?

君たち大丈夫か?

警察には連絡した?

それはヤバイね。

 

 

 

物凄く心配してくれて、少し怒っていた。

 


同じアメリカ人として許せない。

 


俺が警察に突き出してやる。

 


車のナンバー覚えてる?

 


車種は?

 


僕らは取り乱してそれどころじゃなかった。

 


かろうじて車の色くらいしか覚えていなかった。

 


彼は言った。

 


“それじゃダメなんだ。いいね。次からは話をする前にナンバーの写真を撮るんだ。それから交渉を始めるんだよ。彼みたいなやつは刑務所に入るべきなんだ。わかったね。”

 


物凄く勉強になった。

体で学んだ。

 


僕にとってこれが初めてのヒッチハイクの危険な体験だった。

 


もっともっと注意してやらなきゃいけないなと、自覚した。

 


学べて良かった。

 


それからのマイケルさんは異常なほど優しかった。

 


本当に気をつけるんだよと50回くらい念押しされた。

 


それから

“水はいるかい?食べ物はある?りんごいる?バナナいる?チョコレートあげる、ガムあげる、ドリアンのキャンディ食べたことある?あげる、ブランケットは?カッターナイフも持っときな、これ賞味期限昨年の11月だけど美味しいからあげる”

 


ほっといたら車までくれそうな勢いだった。

 


彼は熱心なクリスチャンで僕は神のために君たちに優しくするんだ。全ては神のために。

 


なかなかお目にかかれない熱心さだった。

 


旅を通して1つ絶対的に言えることは、熱心に信仰している人は確実に良い人。

 


仏教でもキリスト教でも悪い人と出会ったことがない。

 


ありがとうマイケル。

 

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時刻は16:30

 


まだ行ける。

 


ヒッチハイクを再開した。

 


20分程で、本日4台目ジェフさんだ。

 

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彼は昔ヒッチハイクで通勤していたらしい。

 


そんな時代がアメリカにはあったのだ。

 


約30年前の話。

 


今ではアメリカをヒッチハイクするアメリカ人のは殆どいないらしい。

 


毎回日本人だというと、みんな驚く。

 


それでもヒッチハイクの文化が完全になくなったわけではない。

 


乗せてくれる人がいる。

 


人と出会う手段として、またやる人が増えると良いな。

 


シェア、思いやり、感謝の気持ちをダイレクトに感じられる素晴らしい方法だ。

 


彼は親切にも

 


“街中だとヒッチハイクやり辛いだろうから”

 


と目的地のSt. Louisを越え New Albanyまで送ってくれた。

 


本当にありがとうございます。

 


時刻は18:00

 


まだ行こう。

 


今日は調子がいい。

オハイオでの遅れを取り戻さねば。

 


外は雪が降りそうな寒さだったが、僕らは続けた。

 


40分後

 


ダメ元で書いたロングウェイだが、スタンとサラ夫妻が途中まで乗せてくれるという。

 

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やってみるもんだな。

 

彼らは農場を経営していて、子供は9人いて、子供たちはホームスクールという家庭だ。

 

僕は以前オーストラリアで同じ形態の家族と2週間生活を共にしたことがあるのでなんとなく想像がつく。

 

子供たちはみんな農場を手伝っていて、いつも家族は側にいるという。

 

ステキな家庭だ。

 

スタンとサラ夫妻の幸せ:

•夫婦で愛を感じられる時。

•家族で一瞬にいられる時。

•子供の成長を感じる時。

 

これからも家族と共に、農場を経営していきたいそうです。

 

僕も身近にいる人を大切にしていきていこう。

 

続く。

 

本日到着地点: Saint Croix

本日走行距離: 360km

本日乗車台数: 5台

累計走行距離: 1150km

累計乗車台数: 15台